死後事務とは? 誰がやる? 具体的な内容と必要性を解説【弁護士解説】
終活コラム

監修者 弁護士 平松 剛
弁護士法人平松剛法律事務所 代表社員
一般社団法人サポート平松剛 代表理事
「自分が亡くなった後、手続きは誰がやるのか」
「身寄りがない場合はどうなるのか」
このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
人が亡くなった後には、想像以上に多くの手続きが必要になります。
しかし、これらは基本的に家族や親族が行うことを前提としています。
そのため、おひとりさまや家族と疎遠な方の場合、死後の手続きが適切に行われないリスクがあります。
本記事では、死後事務の内容と必要性について、弁護士の立場から実務的に解説します。
目次
死後事務とは?
死後事務とは、亡くなった後に必要となる各種手続き全般を指します。
具体的には、葬儀や行政手続き、契約の解約、遺品整理など、多岐にわたります。
死後事務の主な内容
① 葬儀・火葬の手配
葬儀の実施
火葬手続き
納骨・供養
② 行政手続き
死亡届の提出
年金停止
健康保険の資格喪失
期限があるため迅速な対応が必要です。
③ 各種契約の解約
電気・ガス・水道
携帯電話
クレジットカード
④ 住居の明け渡し
賃貸物件の退去
原状回復
家財整理
⑤ 遺品整理
実務上、最も負担が大きい作業の一つです。
死後事務は誰がやるのか
多くの場合は、家族や相続人が行います。
しかし、
身寄りがない
親族と疎遠
頼める人がいない
といった場合には、対応する人がいないという問題が生じます。
実務上よくあるトラブル
弁護士として関与する中で、特に多いのが「お金」と「不動産」に関する問題です。
① 費用負担をめぐる親族間トラブル
死後事務には費用がかかります。
葬儀費用
退去費用
遺品整理費用
などです。
しかし、「誰が支払うのか」が明確でないままトラブルになるケースが少なくありません。
実際には、
親族同士で負担を押し付け合う
手続きが止まる
最終的に対応が遅れる
といった問題が生じることがあります。
② 不動産の名義変更をしないリスク
不動産を所有している場合も注意が必要です。
相続後に名義変更を行わないまま放置すると、
売却や活用ができない
相続人が増えて権利関係が複雑になる
管理が行き届かずトラブルになる
といったリスクがあります。
「誰のものか分からない不動産」になってしまうケースもあります。
③ 手続きの放置による問題
対応する人がいない場合、
賃貸物件が放置される
葬儀が行われない
クレジットカードやローンの支払いが滞り、延滞金が増えてしまう
といった事態も起こり得ます。
死後事務は、誰かが確実に行わなければならないものです。
死後事務に備える方法
こうしたトラブルを防ぐためには、事前の準備が重要です。
死後事務委任契約の活用
死後事務委任契約とは、自分の死後の手続きを、あらかじめ第三者に任せておく契約です。
メリット
誰が対応するか明確になる
費用負担の混乱を防げる
手続きが確実に実施される
親族間トラブルの予防にもつながります。
なぜ事前準備が必要か
死後のことは、亡くなった後に決めることはできません。
元気なうちに決めておくことが不可欠です。
弁護士の実務から見たポイント
弁護士として感じるのは、「死後の問題は、準備していない場合にこそ大きくなる」という点です。
特に、
金銭負担
不動産
手続きの責任
は、後から解決しようとすると複雑化しやすい分野です。
そのため、早い段階で整理しておくことが重要です。
まとめ|死後事務は「トラブル予防」のための準備
死後事務は単なる手続きではなく、トラブルを防ぐための重要な準備です。
誰が手続きを行うのか
費用はどのように準備するのか
どのような手続きが必要になるのか
これらを事前に決めておくことが、安心につながります。
ご相談について
当法人では、死後事務、身元保証、任意後見を含めた終身サポートについてご相談を受け付けています。
なお、不動産の名義変更や遺産分割などの相続手続きは、通常、死後事務には含まれません。
これらの相続に関する事項については、提携する弁護士法人平松剛法律事務所と連携し、適切なご案内を行っております。
また、ご希望に応じて、遺言作成などの相続対策についてもサポートが可能です。
「死後の手続きに不安がある」
「具体的に何を準備すればよいか知りたい」
という方は、お気軽にご相談ください。







