2025.4.16

高齢のご夫婦から「年に1回でいいから連絡してほしい」と言われた話

サポートの現場から

今回は少し趣向を変えて、現場での経験から感じたことをお話しします。
以前、法律事務スタッフとして働いていた頃のことです。

法律事務所では、依頼を受けた案件が解決に向かうまで、依頼者の方と長い時間をかけて関わることが少なくありません。
案件にもよりますが、年単位でのお付き合いとなるケースもあります。
そのため、進捗のご報告はもちろん、日常的なやり取りを重ねる中で、自然と関係が築かれていきます。
そして、無事に案件が終了すると、委任関係の終了に伴い、ご挨拶をして一区切りとなります。
そんなあるとき、高齢のご夫婦のご依頼が終わり、ご挨拶をした際に、こんな言葉をいただきました。

「年に1回でいいから、連絡をもらえませんか」

事件が終わることへの安堵と同時に、これから先、定期的に連絡を取る相手がいなくなることへの不安。
何かあったときに相談できる人がいない、というお気持ちがその一言に込められているように感じました。

このご夫婦に限らず、進捗がなくても、こちらから連絡を入れるだけで安心した様子を見せてくださる依頼者の方は少なくありません。
「進捗がないのに連絡してきたの?」といった反応はまったくなく、むしろ「気にかけてくれてありがとう」と、温かい言葉をいただくことが多くありました。
電話やメールひとつで安心していただけるのであれば、そうしたやり取りそのものがやりがいにもつながっていました。
そのため当時は、できる範囲で「月に一度は連絡を入れる」など、関係が途切れないよう工夫をしていました。

ただ、士業としての関わりにはどうしても限界があります。
案件が終われば関係も一区切りとなり、継続的に見守りや生活のサポートをすることは、本来の役割の範囲外です。
とはいえ、だからといって「別のサービスを利用してください」と簡単に切り離してしまうことにも、どこかもどかしさを感じていました。

こうした経験を通して強く感じたのは、「必要なときだけの関わり」ではなく、定期的につながりがあることそのものが、安心につながるということです。
終活サポートを考える中で、「見守り」は欠かせないものだと感じるようになりました。
何かあったときにだけ連絡を取るのではなく、普段からつながりがあることで、いざというときも自然に支援につながる。
その積み重ねこそが、本当の意味での安心なのだと思います。

見守りは特別な支援ではなく、日常の中で安心を支える仕組みのひとつです。

当法人では、終活サポートサービスの一つとして「見守りサービス」を提供しています。
月に一度ご連絡を差し上げ、近況や体調をうかがうなど、無理のないかたちでつながりを持ち続けることを大切にしています。
また、ご希望に応じて遠方にお住まいのご家族へご様子をお伝えすることも可能です。

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