2026.5.7

「入院したとき、誰も見舞いに来てくれなかった」子どもがいても感じる孤独の話

サポートの現場から

「入院したとき、子どもたちは誰も見舞いに来なかったんです」

そう静かに話されたのは、相続について相談に来られたある方でした。

お子さんがいないわけではありません。
みな独立し、それぞれ遠方で生活をしているとのことでした。

特別に仲が悪いわけではない。
ただ、長い年月の中で、自然と会う機会が減っていったそうです。

相続の相談というと、「財産が多い方」や「親族関係が複雑な方」がするものと思われがちです。

ですが、この方はそうではありませんでした。

病気で入院したことをきっかけに、「これから先のことを、自分で準備しておかなければ」と考えるようになったそうです。

入院中は、親しい友人たちが自宅の様子を見に行ってくれたり、身の回りのことを気にかけてくれたりした一方で、お子さんたちは仕事や家庭の事情もあり、なかなか見舞いに来ることができなかったとのことでした。

その経験から、

「自分に万が一のことがあっても、子どもたちに負担をかけたくない」
「自分のことは、自分で準備しておかなければいけない」

と思うようになったと話されていました。

そして、

「家族がいても、孤独を感じることがあるんですね」

という言葉が、とても印象に残っています。

少し前までは、「子どもが親の面倒を見るのは当たり前」という考え方が一般的だったかもしれません。

ですが今は、子ども世代にも仕事や家庭があり、住む場所も離れていることが珍しくありません。

親子関係が悪いわけではなくても、距離や生活環境の変化によって、自然と関わり方が変わっていくこともあります。

そして、そうした変化の中で、将来への不安を感じる方も増えているように感じます。

こちらの方は、最終的に遺言書を作成されることになりました。

遺言というと、「財産をどう分けるか」を決めるものというイメージを持つ方が多いかもしれません。

ですが実際には、それだけではありません。

たとえば、

  • 葬儀をどのようにしてほしいか

  • 納骨についての希望

  • お世話になった方への感謝の気持ち

など、自分の思いや希望を書き残すこともできます。

相続対策は、「財産が多い人だけがするもの」ではありません。

これから先、自分らしく安心して過ごすための準備として、早めに考えておくことも大切なのかもしれません。

※プライバシー保護のため、事案の内容は一部変更しています。

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