2026.6.8

おひとりさまから言われた一言「死んだ後より、生きている間の方が心配」

サポートの現場から

遺言書の作成を希望されるおひとりさまからのご相談があったときのお話です。

その方は70歳を過ぎ、ご自身の将来について考える機会が増えたそうです。

「妻も子どももいないので、自分の将来のことを決めておきたいんです」

そう話しながら、これまで調べてきたことや、ご自身の希望を丁寧にお話ししてくださいました。
財産のこと、葬儀のこと、供養のこと。
亡くなった後に困る人がいないように、できる限り整理しておきたいというお気持ちが伝わってきました。

ところが、お話を進めているうちに、ふとこんな質問が出てきました。

「延命治療はしないでほしい、ということも書けますか?」

そして続けて、

「もし入院したときの連絡先なんかも残しておけるんでしょうか」

とおっしゃったのです。

お話を伺っていると、その方が考えていたのは、亡くなった後のことだけではないようでした。
これから先、自分が病気になったら。
入院することになったら。
判断が難しくなったら。
そうした不安も一緒に抱えていたのです。

将来のことを考え始めると、相続や葬儀、お墓のことなど、亡くなった後のことに目が向きがちです。
でも、よくよく考えてみると、その前には日々の暮らしがあります。
体調を崩すこともあるかもしれません。
誰かの助けが必要になることもあるかもしれません。
その方も、少し考え込んだあと、ぽつりとこうおっしゃいました。

「考えてみたら、死んだ後より、生きている間の方が心配なんですよね」


その言葉が、とても印象に残っています。
将来について調べ始めると、「遺言」という言葉を目にする機会はたくさんあります。
その方も、まずは遺言を作ろうと思ったそうです。

でも、遺言について考え、自分の希望を整理していくうちに、本当に気になっていたことが少しずつ見えてきたのでしょう。
亡くなった後のことももちろん大切です。
けれど、おひとりさまの場合、その前にある毎日の暮らしへの不安も決して小さくありません。
病気で入院するかもしれない。
手術を受けることになるかもしれない。
体が思うように動かなくなるかもしれない。
そんなとき、頼れる家族がいないおひとりさまにとっては、「生きている間」の不安の方が切実なのかもしれません。

遺言について考え始めたことがきっかけで、その方はご自身の本当の不安に気づかれたのだと思います。
将来への備えというと、どうしても亡くなった後のことに目が向きがちです。
でも、おひとりさまにとっては、生きている間を安心して過ごすための備えも同じくらい大切なのではないでしょうか。


サポート平松剛には、おひとりさまの終活に関するご相談が多く寄せられます。
ご相談を伺っていると、相続やお葬式のことだけでなく、

「入院したときはどうしよう」
「もし判断が難しくなったら」
「頼れる人がいない」

といった、お元気な間の不安をお話しされる方も少なくありません。

「死んだ後のことは考えているけれど、生きている間のことは何も決めていない」

そんな方もいらっしゃるかもしれません。

「何から考えればいいのか分からない」

そんなお気持ちをお持ちの方も、まずはお気軽にご相談ください。

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